わしが教えたる!父と子の中学受験

2022年受験の長男(ぽーやん)が麻布かどっかに入るまでのお勉強をがっつり後押し。2019年受験の長女とけは塾なしで乗り切りました。

ぶちぎれ仮決別

 こんなことやってる場合か。
 こんなことやってる場合か。
 こんなことやってる時期か。
 こんなことやってる時期か。

 今日お勉強を始める。
 なんとなく,今日も「こなす」感の満ち満ちた閉塞感の漂う状況である。仕方がない。算数の演習問題集、理科の演習問題集、社会の演習問題集。正直、うざっとなる。しかし、これは絶対にこなさなければならない。これに数問の解き直しが加わる。しかし、二人そろってフイっとその空気感を吹き飛ばしてやりさえすれば吹き飛ぶくらいのものではある。でも一人だけでは決して飛んで行かぬ倦怠。
 1枚目の算数、わたくし、終える。わたくしは、気合が入っている。見ろよぽーやん、こういう気合でやろう、こういうカロリー、こういう熱感、こういう速度、こういう情熱でやるんだよ。そうでないどうにもならないんだよ、厳しいかもしれんないけど、それが現実なんだよ。と見せてやるための気合が入っている。
 
 練習問題2。台形断頭柱は高さ平均ではいけないから、三角形に分けて高さ平均で行く。予シリの解説は最悪。この種の問題を一々ああやって解いていく子がいると思うと少しかわいそうになる。あれでは立体に苦手意識を植え付ける意味しかない。汎用性もない。時間もかかる。立体感覚なら他の問題で十分に養える。これは予シリに載せる解説用のものであって、塾ではきちんと教えますよというのであれば、予シリ、信用に価せず。
 きっちり解法を押さえて、切断面の台形を三角形に分けて書く。
 
 ぽーやん、その前の問題でしくる。簡単な数え間違い。
 切断直方体の個数を1つ数え間違いをする。作図がずさんなせいであり、教えるとか教えないとかの問題ではない。自分自身で直していかなければならない性質のものである。
 指摘する。
 あからさまにそれ以前よりもやる気のなさをアピールする。
 体が斜めに傾く。全身からため息が発せられているみたい。そのアピール、何の役に立つのん?
 これは、学ぶ姿勢では、ない。真剣に学ぶ姿勢ではない。
 絶対に違う。小学生だから?なめんな。でも怒りはしない。怒っても意味がない。怒らないと決めてある,

 聞く。
 無理ポイけ?やっぱ本気、でてこぉへんけ?
 むっつりしたままの表情でそういう(詰問の)時間の過ぎ去るのを待とうという気配。わたくしにもわかります、やり過ごしたい気持ち。
 でも、むっつりした沈黙で1時間とか過ごすの、おれやっぱ無理。タバコが再発したらどうしてくれるねん。
 
 いたたまれなくなり、自習室を去る。コピーしといたるから、できるところまでやってみたら・・・
 家に戻るとママちゃんが心配してぽーやんのもとへ行ってくれる。

 ぽーやん、自分は悪くないという。
 「普通にやっていたのに〇くんが拗ねてどっか行っちゃった」という。拗ねるて。。。
 電話越しにしゃべる。
 「お前、あれがおまえのやり方か。あの熱量で最後まで行くんか。死んだ魚のような眼をして問題に対峙する息子なんか、おれはみたくない。悲しくなる。そんなことは塾なりなんなりで好きなようにやってくれ。」
 ぽーやん、だまる。いつも進退窮まると黙る。ママちゃん、何か言いなさいよという。ぽーやん、ママちゃんに向かって黙れだの、何もわかってないくせにだの言う。ああ、これも時間稼ぎの一手法に過ぎない。しょぼ。
 いや、おれが言いたいのは、先程のああ言う感じでやっていくんやったら、おれはみるのがつらいということ。おれが聞きたいのは、お前は真剣に取り組んでいたのかどうかということ。おれはどうしてもそうは思えないし、もしお前が一生懸命やっていたと言うのであれば、そこまでのやつなんだと思うから、もう手を引くんで、どこでも好きな塾で偏差値15くらい落としてどっかの中学にでも行けよ、おれは応援も邪魔も何もせぇへんし。
 
 ぽーやん、自分はすでに合格判定でAだという。
 ふん、それがどうした、今解けるんかよ。合格判定は今まで通りがんばっていけたら見込みがあるよ、という意味でしょ。今すぐ受かるということではないわ。今から気を抜いてやっていって、2月1日にあの問題が解けると本気で思っているなら、甘すぎるわ。幼過ぎる。おれ、そういうのにももう飽きたわ。もうちょこっとだけでいいから、考えてみたらええやん。幼いなりに考えろや。6年生なんやから、それはできるはずやし、せなあかんことや。4年生のお前が今のお前見たら恥ずかしさでうつむいてまうわ。
 ぽーやん、自分のことを正当化しようとするも、自分でもそりゃ気が付いている。あくまで「普通」にはやっていたと言い張る。必死こいてやってないことは暗に認める。
 でもそうは言えないのが生粋の頑固者、ぽーやん。

 しかし正直さと素直さ。これなくして中学受験の成功なしと聞く。
 そりゃそうだ。天才でもない限り。
 
 そうですか。中途半端な成績をこの時期にとっているやつがよーう陥るのよ、お前みたいに。あれ、おれもうやらなくて良いんじゃね?ボチボチやっててもいけんじゅやね?そんなわけないよ。今入試問題解けないでしょうよ。今のままのスピードで届くの?断言したるわ、届きません。 
 
 わかりました。わたくし、面倒みません。
 けじめとしてアルコール飲料をコップに注ぐ。これで今日はお勉強はみることができなくなる。
 なんでこんなことで時間を無駄にするのだろうか。それで平気でいられるのだろうか。幼い男児の幼さに腹がたつ。いらだちが募る。褒めてやりたいが、今日はお勉強を始めて3分。あれで褒めてたら喜劇役者だ。おれはならないぞ、そんな滑稽なものには。真剣に走る者を、真剣に支えたい。真剣に学ぼうとする者になら、真剣に教えてやる。そういう役者にならなってやろう。ヤル気半分のやつにアナタスゴイデスガンバリマシタジャンみたいなニセ感嘆符を投げかけるような阿呆の役なら、おれは降りる。
 ガキだからって、そんくらいのことは理解しろ。「真剣にやること」と、「別にやってるじゃん」というのは、異質のものだ。お前はあほか。
 ママちゃんとの話し合いで、○○にでもかかったと思って1週間離れてみたらどうか、週テストが散々になって、気が付くこともあるんじゃないか。
 今回はあんたが○○ね、次はぽーが○○。今回だけで決着するとは思えないから、もう1回分くらい余裕見とかないと。という。

 やれやれ。大事な単元目白押しなのに、あと半年のところで途中休憩です。優雅なものだけど、時間が空いたからと言って酒盛りにも行けない,
 
 親バカ宣言した舌の根も乾かないうちに・・・わたくしも愚かかもしれません・・・でも、やるときゃやろうぜーー
  
 大人人生も進退窮まります。