よい子たちにより風流を理解してもらおうと,ことわざ編?を作りました。
風が吹けば桶屋が儲かるという。
風が吹けば風流の人による「桶拾い」(おけひろい)が盛んに行われるようになるから,これに使われる桶がよく売れるようになり,桶の販売を業としている者に利益が生じるという,当然の事理を今更ながらに直裁に説くものである。
桶拾いというのは,落ち葉(一般に広葉樹のそれが好まれるようである。私は,コナラをひいきにしている。)が秋風に舞うのを桶を両の手で持って中腰で追い,桶の中に受け止めるしぐさを楽しむという風流の人の行いである。
「ひとつとりける」,「あ,ふたつとりける」などと声を掛け合えば,なお風流である。
だれかが「ようけとりける」というのは,疲れたのでやめよう,という意味である。
「ああ,ほんま,ようけとりける」と応えて腰を下ろすのが正しい。
「もっとようけとりける」などとはしゃぐのは無粋である。